【家族に成長と幸せを】子どもの「夢中」が育む力

夢中になる時間は、心と脳を育てる栄養
「気がついたら何時間も集中していた!」
大人でもそんな経験はありませんか?本を読んだり、編み物に没頭したり…。実はその“夢中になる時間”こそが、子どもにとって最大の成長のチャンスなのです。
モンテッソーリ教育では、子どもが自分で選んだ活動に深く集中する時間を「集中現象」と呼びます。この時間は、知性や感覚の成長だけでなく、自己肯定感や忍耐力をも育てる大切な瞬間。まるで脳が一気に栄養を吸収しているような状態なのです。
「やらされる」ではなく「やりたい」から育つ力
大人が「これをやりなさい」と指示しても、子どもが心から没頭することは難しいですよね。モンテッソーリ教育では、子どもが自ら選び、繰り返す活動を尊重します。
夢中になっているとき、子どもは「もっと知りたい」「できるようになりたい」という内発的な動機に突き動かされています。これはテスト勉強のような「外から与えられた理由」ではなく、自分の中から湧き出る力。その体験が積み重なると、『私にはやればできる力がある』という自己信頼につながります。
ママができる3つのサポート
では、家庭でどうすれば子どもが「夢中になる時間」を持てるのでしょうか?
3つのポイントをお伝えします。
①環境を整える
余計なおもちゃや情報が多すぎると、子どもは集中できません。年齢に合った少数の教材や遊具を選び、すっきりした環境を用意しましょう。
モンテッソーリ教育では、1歳半頃、個人の机と椅子を与えるとよいと言われています。自分サイズの机と椅子があれば、子どもは自然と座りたくなります。子どもの自分だけの空間、自分だけの時間を保障することで、夢中になれる環境を整えてあげることができます。
我が子は、こちらの机と椅子を1歳半頃から年長さんまで使っています。

②待つ勇気を持つ
夢中になっているときに「もうそろそろ片づけなさい」と声をかけたくなるのはママあるある。でも、その時間こそが成長の種。安全が確保されていれば、できるだけ最後までやりきらせてあげましょう。ママに最後まで見守ってもらえた経験は、『ママができると信じてくれた』という自己肯定感や物事をやり切る力を育てます。
③結果ではなくプロセスを認める
「すごいね!」と成果を褒めるよりも、「とても集中してたね」「自分で工夫してたね」とプロセスに注目してあげると、子どもはさらに意欲を高めます。

ママ自身も「夢中」になろう
子どもにとって一番のモデルは、実はママ自身です。
ママが好きなことに夢中になっている姿を見て、子どもは「大人になっても自分の好きなことをしていいんだ」と学びます。家事や育児に追われる毎日でも、ほんの数分でもいいので、自分の夢中時間を持ってみましょう。

まとめ
夢中になることは、子どもの脳と心をバランスよく育てる最高の栄養。
モンテッソーリ教育が教えてくれるのは、「夢中になる瞬間を邪魔しないで見守ること」が、子どもの力を最大限に引き出すということです。
ママも子どもも、それぞれの“夢中”を大切にする暮らし。
そこに、家族の成長と幸せがきっと待っています。