【モンテッソーリ教育の実用ヒント集】子どもが「なんでもやりたがる」ときの向き合い方

「自分で!」は成長のサイン
「自分で着る!」「ぼくがやる!」――。
忙しいときほど子どもが主張して困ることってありますよね。
でも、モンテッソーリ教育では、この「やりたい!」は 敏感期 の大切なサインとされています。つまり「成長のために今やらなければならないこと」に、自分で飛び込んでいるんです。
では、具体的なシチュエーションでどう向き合えばいいのかを見ていきましょう。

1. 着替えの「自分でやる!」
よくあるシーン
朝の忙しい時間に限って「ボタンは自分で留める!」と頑張る。
でも時間はどんどん過ぎていく…。
モンテッソーリ流の工夫
- 環境を整える:最初は脱ぎ着しやすい洋服を用意(ゴム入りズボン、マジックテープの靴など)。ズボンは、少し大きめを用意してあげると、脱ぎ着しやすいです^_^ ボタンの練習をさせたい時期になった時には、前開きで大きめのボタンのパジャマから始めるのがおススメです。
- 部分的に任せる:最初に「今日は上だけ自分でやってみようか」と区切る。
- 達成感を大切に:最後はママが手伝っても「今日は、自分で〇〇ができたね!」と一緒に喜ぶ。
2. 食事の「自分でやる!」
よくあるシーン
「自分で牛乳を注ぎたい!」と子どもが言って、結局こぼして大惨事…。
モンテッソーリ流の工夫
- 専用の道具を用意:子ども用の小さなピッチャーや軽いコップを使う。
- 失敗も経験に:「あ、こぼれちゃったね。一緒にふこう」と声をかけ、片付けまで学びに変える。
- 成功体験を積む:最初は水やお茶から始めて、慣れたら牛乳に挑戦。
3. 家事のお手伝い「やりたい!」
よくあるシーン
「ママと一緒にやる!」と洗濯や料理に参加したがる。
正直、逆に時間がかかってしまう…。
モンテッソーリ流の工夫
- 本物を用意する:子どもサイズの雑巾や小さなほうきを用意して「自分の道具」を持たせる。一緒に掃除をしたがったとき、我が家では、ハンディモップを持たせています^_^
- 役割を渡す:洗濯物をタオルだけ畳んでもらう、サラダの葉をちぎるなど「できる範囲の仕事」を任せる。
- やった気持ちを尊重:完璧でなくても「助かったよ、ありがとう」と言葉にする。
我が家で、料理をしたがったとき、周りが汚れず、夢中になってくれて、助かるアイテムは、チョッパーです^_^ 玉ねぎを刻んでもらったら、ママの目も痛くならないし、一石三鳥!(笑)
ママの気持ちがラクになる心理的な工夫
1. 「今だけ」と思う
「自分で!」が強いのは敏感期だからこそ。
ずっと続くわけではなく、成長すれば自然に落ち着いてきます。
「今はこの子に必要な時期なんだ」と思うと、少し気持ちが和らぎます。
2. 「待つことも教育」と考える
私たちはつい「早く!」と口にしてしまいますが、待つことそのものが子どもの学びにつながります。
「待つ=育てている」と思えたら、イライラも減ってきます。
3. 完璧じゃなくていい
服が逆でも、テーブルに水がこぼれても、大丈夫。うちの子は、服が逆のまま出かけていきます。ママは、会話のネタになってシメシメと思っています(笑)
子どもにとっては「やれた!」が一番大事。
「結果よりプロセス」と意識すると、ママの肩の力も抜けます。
4. ママ自身をねぎらう
「待てた自分」「イライラを抑えた自分」を認めてあげましょう。
「今日もよくやった」と自分に言えるママは、子どもにとって安心できる存在になります。
体験談:私の「気持ちが変わった瞬間」
以前は「早くして!」が口ぐせでした。
でも、娘がボタンを何度も挑戦している姿を見て、「これは成長のための時間なんだ」と思えた瞬間、イライラよりも応援する気持ちが勝つようになりました。
「待つことは教育」だと気づいたとき、ママ自身の気持ちもラクになったんです。
子どもの「やりたい!」は敏感期のサインであり、成長のエネルギー
- 着替えは「やりやすい環境」と「部分的に任せる工夫」
- 食事は「専用の道具」と「失敗を経験に」
- お手伝いは「子どもサイズの道具」と「役割を与える」
この3つを意識するだけで、子どもの「やりたい!」はイライラの種ではなく、未来への力に変わっていきます。
✨「やりたい!」を応援することは、子どもの自立につながり、将来的には、ママ自身がちょっとラクになる近道でもあります。
完璧じゃなくて大丈夫。「できたね!」の一言が、子どもにとって最高のごほうびになるのです。
まとめ
朝や夕方の手早く家事をしたい時に限って、子どもの『やる!やる!』『やりたい!やりたい!』攻撃……。正直、『今は、できないよ』って、遮ってしまうことありませんか?モチロン、それでもいいんです!ママの一番の責任は、衣食住を整えて、子どもを生かすことにあるのですから!でも、この記事の内容を知っていたら、時間に余裕がある時は、子どもの思いに応えて、やらせてあげようかなと思えるようになるかもしれません。
モンテで心穏やかな子育てを^_^
